マウントジーンズ那須
2023年10月4日(水)、栃木県那須町にあるマウントジーンズ那須にて、今年もゴヨウツツジ(シロヤシオ)の保全活動が実施されました。年に1度のペースで続けてきたこの活動も14回目。今回は、奥那須の森ボランティア協議会の個人会員7名と、マウントジーンズ那須のスタッフ3名を含む、総勢16名が参加しました。(2022年の活動の様子はこちら。活動のきっかけについてはこちら)
マウントジーンズ那須は日光国立公園内に位置しており、国内最大級のゴヨウツツジ群生地としても知られています。その数およそ3万本!最盛期には純白で可憐な花が一面に広がり、毎年たくさんの方が訪れます。
しかし、群生地の一部でゴヨウツツジの立ち枯れが見られるようになりました。原因は、モミや広葉樹などの高木による被圧。森林内が日照不足となり、低木のゴヨウツツジは光合成を妨げられて、倒れずにそのまま枯れてしまうのです。
立ち枯れから守りたい。なにより、美しいゴヨウツツジをこれからもたくさんの方に楽しんでいただきたい。そんな思いで2008年から保全活動をスタートしました。
ゴヨウツツジの保全活動は、那須地域における自然環境保全活動の一環でもあります。コロナ禍の影響で参加者数が一時的に減少することはあっても、ずっと活動を継続してきました。
今回の活動は当初10月3日に予定していましたが、悪天候のため1日延期。それでも朝から天候には恵まれず、さらにゴヨウツツジの群生地は山頂にあるため、肌寒い状況での作業となりました。
林野庁関東森林管理局塩那森林管理署の監督や技術指導官の方からのご指導と、さらに宇都宮大学の谷本丈夫名誉教授の助言をいただきながら作業を進めました。ゴヨウツツジの周辺に成長を妨げる支障木が数多くあり驚愕。根気強く除伐したり、風倒木の処理が行われました。
あわせて、遊歩道周辺の安全確保作業も実施しました。強風で倒れた木を除去したり、歩行に危険な枝などを処理。安全で快適に散策できるように整備しました。
今年(2023年)の開花時期には、数十年に一度の当たり年と言えるほど、ゴヨウツツジが見事に咲き誇りました。見渡す限り一面に広がる純白で可憐な花の景色。長年の活動の成果があらわれたようで喜びもひとしおです。
毎年同じ様に開花することはないため、花の少ない年もありますが、より良い生育環境づくりに貢献できるよう、今後も保全活動を継続していきます。
ゴヨウツツジは那須の自然の宝です。これからもマウントジーンズ那須は、地域のみなさんとともにゴヨウツツジの美しさを守り、地域社会と自然に貢献する活動を続けてまいります。
東急リゾーツ&ステイの「もりぐらし」は、森の恵みを生かした多彩なライフスタイルを提案し、お客さまや地域の方々と一体となって、持続可能な環境づくりをめざす取り組みです。お客さま、地域、自然、そして社会に寄り添いながら、「持続可能な開発目標(SDGs)」の達成に貢献します。